■年収の壁とは
年収の壁とはそれ以上働くと
税や社会保険料が発生する年収のラインのことです!
パート主婦とパート主婦を扶養している会社勤めの夫の場合を例にしてご説明いたします!
社会保険労務士 大﨑友和
▶税の壁 (住民税・所得税の壁)
① 100万円の壁
妻の年収が100万円以下の場合
妻の住民税(所得割と均等割)はかかりません。
(税金や社会保険料を差し引く前の総収入)
② 103万円の壁
妻の年収が103万円以下の場合
妻の所得税はかかりません。
夫も合計所得金額900万円以下の場合
配偶者控除が受けられ夫の所得税が減ります!
③ 150万円の壁
妻の年収が150万円以下の場合
配偶者特別控除を満額受けられる。
その後段階的に減ります。
④ 201万円の壁
妻の年収が201万円を超えると
夫は配偶者特別控除を受けられません!
▶社会保険の壁 健康保険・厚生年金の壁
社会保険の壁は夫の扶養から外れて健康保険・厚生年金に加入する必要となる壁のことです。
① 106万円の壁
一定の要件に該当した場合
夫の扶養から外れ
社会保険に加入する必要がある。
一定の要件とは
①被保険者の総数が常時101人以上の会社
※2024年10月からは51人以上
②月額賃金が8.8万円(年収106万円以上)
③週の所定労働時間が20時間以上
④学生でない
② 130万円の壁
妻の見込収入が130万円以上となる場合
全ての人が社会保険に加入する必要がある。
▶どの壁を気にして年収調整するのか?
一般的にパート主婦の方が気にしている壁とは
103万円の壁
130万円の壁(一定の要件の場合106万円の壁)
▶年収調整への対策
「働いても年収が減る・夫の家族手当がなくなる」
そういうわけでパート主婦の方は11月に欠勤をして年収調整をしているわけです。
しかし、会社にとっては11月に大量のパートさんが欠勤すると
人員が足りなくなり仕事に影響を及ぼす恐れがあります。
また、今後も時給が上がると実労働時間を減らしたり、
日数を減らそうとする傾向が強いことから
さらに人員不足に拍車がかかることと思われます。
1年を通して分散して調整のための欠勤をするなど計画的に休みをコントロールして頂くか、
年収の壁を気にしないでどんどん働ける環境づくりをするか
パート・アルバイトの方と面談や相談をしてお互いに気持ちよく働ける職場作りが大切です!